シンプルでバランスを取りやすい写植フォント「新ゴEL」 #LOVEFONT

2012年12月04日(火)【,
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WEB関連、とりわけWEBデザイナーの方やHTML大好きっ子の集まるブログとして名高い「WEBCRE8」様よりお誘いを受けまして、グラフィックデザイナーもすなるフォント愛の書き書きをDTP屋のmasakiもしてみむとてするなり。と言うお話。

僕もつい先日知ったばかりなんだけれども、「Advent Calender」って言うのがあって、大いに盛り上がってると言うことで、せっかくお誘いも受けたことだし、便乗しちゃえって感じなんだけれども、12月4日はmasakiの日と言うことで、10年来お世話になりながら、最近になってより魅力を理解できるようになった「新ゴEL」について書いていこうかと。

新ゴ嫌い! って言う人も結構見かけるし、理由もなんとなく理解できるところなんだけど、まぁまぁそう言わずにちょろっと読んで行ってくださいよ。

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新ゴとは

新ゴはフォントメーカーである「モリサワ」の代表的なゴシック体フォントのひとつで、「新ゴシック」が正式名称。

ELと言うのはウェイトのことで、「ExtraLight(ものすごい細い)」の略称から、「新ゴEL」と言う通称となっている。

一般的な正書体ゴシックでありながら、他のゴシック体と比べて横幅が広い、素直な直線と曲線のみで構成されており、「止め」や「跳ね」が極力抑えられていることからも、特徴的な書体なので一目で分かることも多い。

よく言えばインパクトがある。悪く言えばボッテリとしていると言うか、野暮ったいと言う評価がされることも多く、好き嫌いの分かれやすい書体であるのは間違いない。

新ゴの特徴

前述した通り、新ゴは他のゴシック書体に比べると横幅が広く取ってあり、全体的に同一のフォントサイズであっても大きめに見えるところが一つ目の特徴。

また、横幅が広い分、文字と文字のスペースが狭いため、よく言えば文字間の変なスペースが出来にくい。悪く言えば詰め詰めな感じになるわけだけれども、ELレベルで細い場合は文章の流し込みにも使いやすく、綺麗に文字を揃えて本文を構成しやすいって言うのがある。

もうひとつは、多くの書体特有の「止め」や「跳ね」がほとんど無い。
ラインの流れに合わせた文字の作りになっていることから、角々しい印象はなく、どこと無く丸みを帯びた太っちょさんって言う感じ。

最後に、ここが一番気に入ってるところなんだけれども、新ゴの場合、「全ての文字が均一の大きさで統一されている」っていうところにある。
他のフォントで比べてみると分かると思うんだけど、普通は漢字とひらがなやカタカナは文字のサイズが微妙に違う。漢字に対してひらがな、カタカナは一回りほど小さくなっており、メリハリがついていることがほとんどだ。
しかし、新ゴの場合は意図的に漢字とその他の文字が大体同じ大きさとなるように作られており、文字流しの際に困りがちな「書体の凹凸感」を極力減らすことが出来るようになっている。

四畳半ワークスのロゴも新ゴELで作ってるんだけど、漢字とカタカナのサイズが大体同じであることが分かると思う。
さすがにここばかりは人の好き好きってのがあるんだけど、僕は変に文字がガタつくのが好きじゃないこともあって、特に加工も無く大きさを統一できるこの仕様が好きだったりするのだ。

新ゴの使いどころ

WEB書体なんかは制限が多く、WindowsであればMSゴシックやメイリオ、マックであればヒラギノ角ゴなんかが使われるわけだけれども、DTPの場合は本文に使うフォントもいろんな種類が出てくるもので、特に多いのが

●リュウミン
●中ゴシックBBB

あたりなんだけど、僕はそこに新ゴEL、もしくはLが加わる。
縦文字はちょっと野暮ったいけど、横流しは前述の通り、文字間のスペースが狭く、文字の凹凸が少ないのでスムーズに流れること。文字が浮いたような印象が少ないのが嬉しい。

ただし、メリハリがつかないこと、文字サイズが大きめなので、文章スペースが狭い場合はちょっと苦しいことも多い。

あと、僕が「新ゴすげぇ!」って思った最大のポイントは、「使用する素材の邪魔をしない」って言う部分だった。

フォントと素材の相性に困ったときは大体これで解決するというか、センスの良し悪しはともかく、失敗の少ないフォントにもなるため、キャプションなんかにも使いやすいし、写真に乗っけても、写真を活かしやすいところが僕的にはうれしい限り。

逆にこれで合わなかったら、明朝体や、クセの強い書体を選んでみるとか、基準点にもなるって言う使い方も考えることが出来る。

最初は新ゴ嫌いだった

僕も昔は新ゴはどうも好きになれない書体のひとつだった。

特に数字が野暮ったいし、ウェイトを上げると扱いづらいし、横幅広いし、どこで使うんだよ って気持ちが強く、基本的には「中ゴシックBBB」や「ゴシックMB」を使うって言う感じだったのだけれども、書体指定がされた状態で作ってみると、思いのほか綺麗にまとまったと言うか、製作物の条件にもよるんだけど、「見せたいもの(商品写真とか)」を邪魔しない書体でありながら可読性を維持できるって言う部分は感動物で、なるほど、こういう使い方をするのか っていう納得があって今に至っている。

新ゴの欠点

とにかく高い。

モリサワフォントは昔から高額で個人では手が届かないことでお馴染みだったけれども、SOHOやフリーランスでも使いやすい「モリサワパスポート」であっても、年間の維持に52500円かかる。
(代わりに、400種類以上のモリサワフォントを好きなだけ使うことが出来るけれども)

DTPの現場や、プロとしてWEBデザインの現場に携わる人にとっては是非持っておきたいフォントだけれども、個人が持つって言うものとしては高額である点は否めない。
と言うか、まず持つことも無いと思う。

ただ、モリサワのフォントはデザイン業界では定番であり、ライセンスさえ購入すれば、年間52500円で広告、書籍、映像、WEBなど、ほとんどの用途で利用することが可能であり、それ以上の金額請求や、許可を取る必要も無いこと。

一昔前のようにプリンターフォントとセットで総額百数十万円! みたいなこともないので、安い部類といえば安いとも言えるかもしれない。

でもやっぱりフリーランスで一人で働く者の一人として、高いよなー。
来年の更新費憂鬱だなーってなるのはもうね、仕方が無いと言うかなんと言うか。

新ゴに近い書体の紹介

というわけで、もしも「僕も私も新ゴを使いたい! でも52500円も払ってられるかボケェ!」ってなった場合は、それに近しいフォントを使うことでそれっぽく見せることが出来るかもしれないということで、

●フリーフォント
モトヤシーダ1

●購入できるフォント
ダイナフォント 華康ゴシック体W2

あたりが近い部類にはいるかなと。

どちらも細くて素材を邪魔しないフォントなので、とても使い勝手がいいかと思うですよ!

そんなこんなで

何かと詳しい人にとっては思うところの多い書体と思われる「新ゴ」だけれども、実際には様々な媒体で使われており、特に電車の路線図や駅名表記に多用されていたりする。

有名どころでは東京メトロの路線図では現在新ゴが使われているので、よく利用している人にとっては、毎日のように見ているものではないだろうか。

東京メトロの路線紹介・乗り換え案内(←pdfファイルへのリンクです)
(東京メトロ公式ページ)

人によっては野暮ったい、クセがあるって感じやすい書体だけれども、使い方によっては本当に重宝するフォントのひとつなので、これからも楽しく付き合っていきたいなーって思っていたりもするのだ。

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