自分なりのDTPとWEBの違いと作り方の解釈

2012年05月02日(水)【
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最近はどちらかと言えばDTPの仕事2割、WEBが8割みたいな感じで回っていて、一応申告書には「印刷業」と書いてあるが最近はどうも怪しい。
しかし、「広告屋」などと書こうものなら税金の嵐となるみたいな話を聞いたことがあるので、とりあえずは「印刷とかやってますわーHAHAHA!」などとお茶を濁すのが精一杯な日々だ。

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僕の場合、DTP上がりでWEBをかじってるところがあって、やはり最初からWEBに特化している人に比べるとセオリーとかそこら辺がほとんど分かっていない。
プログラムもほとんどできず、せいぜいムーバブルタイプやワードプレスをインストールしてみたり、簡単なCGI、PHPのファイルをアップロードして稼動させるとかその程度しか無理なので、基本WEBコーディングがメインとなっている。
ただし、一部のレンタルショッピングカートシステムにおいては割と自信があって、WEB業務の7割はショップサイト製作。

しかし、印刷にしてもWEBにしても、どちらも「デザインする」「組み上げる」と言う意味では同じで、使っているツールもあんまり変わらないにも関わらず、デザインの意図みたいなものって相当に違うんだよなーってことを最近になってようやく分かるようになってきた。これまでWEBデザインと言っても、DTP的な手法の延長線上でしょ? みたいな解釈をしてたんだけれども、なんていうか、スンマセン。

と言う訳で、以下自分なりの解釈
ただし、小説や参考書のような純粋な写植デザインとかは今回は例外扱い。

紙印刷とWEBの最大の違いは情報量じゃない?

人によって色々解釈はあると思うんだけれども・・・
紙の印刷と言うのは、基本的にチラシであれば規定サイズ内。書籍であれば規定ページ数内に必要な情報を入れなければならない。
情報量があぶれた場合は余分に紙のサイズを大きくすれば、ページ数を増やせばとなるが、そんな単純な話ではなく、純粋に紙の大きさひとつ変わるだけで、ページが1ページ増えるだけでコストが馬鹿みたいに変わってくる。
物理的に「紙」を使い、インクを乗せて「印刷」する以上は決して削れないコストとなるため、制限の中でいかに綺麗に組むかと言うことが至上命題となってくるのだ。

対してWEBの場合も同様に、あぶれた情報はコストをかければ別のページに移動するという手法が使えるのは書籍と同じではあるが、基本1ページ内に詰め込める情報量が紙とは比較にならないほど大きい。
極端な話、1ページで全て情報突っ込もうと思えば出来ちゃうわけで、さすがにカス情報商材の紹介のような無駄に長い1ページサイトなんかは辟易してしまうのだけれども、出来ちゃうのだから仕方がない。
そういう意味ではWEBの方が制限が少ないと言うのは間違いないと思う。

印刷とWEBのアプローチの違い

上記のように、印刷物は紙のサイズやページ数によって情報量が制限されてしまうため、必要な情報を効率よく詰め込んでいくかって言う「引き算」的な手法になりやすいところがある。
情報量がパンク状態になってしまう場合はやむを得ず削らなければならないものも出てきたり、反則技的に文字のピッチを極端に詰めてしまう、調体をかけて文字を詰め込んでしまうと言った手法に頼らざるを得なくなってしまいやすい。
「いかに削るか」と言う部分はものすごく重要。ただ、削りすぎるとやっぱり説得力が落ちてしまうので、バランスが大事なのは言うまでもないけど。

逆にWEBの場合、情報量の制約が少ない分、「いかに精度の高い情報を有益かつ効率よく的確に詰め込めるか」っていう部分がポイントかなと。
スペースはたくさんあり、かつ情報もたくさん入れることが出来るため、ひとつの資料として作り上げることが可能な分、あまりシンプルにこだわりすぎるのも難しいと思う。
WEBの場合は「そこで完結する」と言う状態が望ましい。
完結させるためのアプローチとしてゴール地点にリンクを貼ったり、締めの言葉を入れるなり色々あると思うけど、「とりあえずここを見ればたいていのことは解決する」と言う状態。
ということは、WEBってデザインにしても情報にしても「足し算」的なアプローチが可能なメディアなんだなーと。

ただし、最近の傾向として感じているのは、どちらも「見出し」のインパクトの重要性って言うか、確かに0.2秒の判断とも言われる世界だから、一発で興味を引くための何かと言うのが求められるのは同じかなと。
ただし、紙媒体は本当に一発勝負だけど、WEBの場合は積み重ねが出来るって言うのは強いなーと思う。

意外と多いCMYKとRGBの解釈の違い

デザイン職の方であれば、WEBはRGB、印刷物はCMYKでって言う認識はすでにお持ちのことかと思うが、違いとして、モニタ上から見えるCMYKは大してアテにならないって言うことまで踏み込んで考えるとなると、やはりWEBデザイナー職の方からすると不得手になるようで(当然だけど)、例えばCMYKのカラーモードでK100にすると、モニタ上から見ると結構くすんで見える。
RGB上から見える綺麗なブラック(要するに#000000)の場合、カラーピッカーで拾ってみると「C93 M88 Y89 K80」になる。
実際プリントしてみれば分かるんだけど、精密な印刷機を使わない限り実はそんなに大差は無い。
K100のブラックとは別に、補色を加えた「リッチブラック」って言うのもあるんだけど、一般印刷用途としてはあまり使われない。
パッケージ印刷などの「特殊印刷」なんかでよく使われるブラック。

ちなみに、フォトショップでK100を見るとこげ茶に見えると思うんだけど、これは古いバージョンだとちゃんと真っ黒に見えて、バージョンが新しいとこげ茶に見える。
これはワザとそうなっているのであって、CMYKとRGBのカラーマッチングのミスを防ぐためのものなのれつ。


ちゃんとした印刷データで印刷機にかければ、K100はちゃんと真っ黒になります。自宅プリンターだとこげ茶になる可能性大。
なぜそうなるかを書き出すとあと2000文字ほど必要になるので割愛。

CMYKもRGBもどちらも数字で管理できるので、しっかりと色の数字を合わせれば同じようにも思えるんだけど、CMYKでは再現が困難な色っていうのは結構多く、実際に印刷してみると、CMYKモードにしたにもかかわらず、モニタ上の色と印刷物の色が全然違うって言うケースも少なくない。否、めっさ多い。ほとんどの人が一度その絶望感を味わっていることだろう。


※モニターのカラーマッチングや変換プロファイルによってかなり違いが出る場合があるです。

特に青とグレーは非常にシビアな色で、インクの品質で左右されるのはもちろん、透けるようなブルーや綺麗な50%グレーって言うのは専用のパッチを当てていたりする場合がほとんど。
一度K50%で自宅用プリンタでプリントアウトしてみると分かるんだけど、グレーのように見えて実は青っぽかったり緑っぽかったりする。
この完全な解決方法は実はほぼ存在しない(無いわけではないけど、これが出来れば、その技術だけで食える)
物理的にインクやプリンタを使ってプリントする以上、思うような色にならないって言うのが印刷の難しいところだ。

その点考えると、RGBって言うのはモニタの解像度や彩度なんかで変わるっちゃぁ変わるんだけど、指定された数字から色がはみ出ることは無いので、色彩を整えるのは比較的スムーズのようにも思える。
僕は完璧な指定が無い限りは割と適当に振っちゃうところあるんだけど!

語られ続ける解像度350神話

WEBであれば画像解像度は基本的に72~96で綺麗に表示されるのだけれども、印刷物の場合はそれでは足りず、プリントしてみるとものすごく画像が荒く表示されてしまう。
このため、写真やイラストなどのいわゆる「画像」は全て解像度を350にするべし! みたいな感じでどこも言っているんだけど、ちょっと誤解もあるので書いておく。

まず、印刷物は必ずしも解像度350でなければならない と言うことは一切ないのでご安心を。
ギリギリサイズが足りない・・・! とか言う場合は300まで落としても、印刷時の品質はほとんど変わらない。印刷所によっては300を推奨しているところもあるので、別に気にしすぎることも無いと思う。
最悪、それなりに綺麗に見れるのなら244くらいまでは落としてもそこまで大きな差はないのが実際のところ。印刷物を作るけど画像サイズが足りない・・・! と言う場合は試してみるといいかも。

また、都会にありがちな巨大看板や、ガラスに直接プリントが入っているタイプの印刷物を作る際、解像度350だと高すぎる場合が出てくる。
解像度と言うのは高すぎると、遠くから見た際に細かすぎて見づらくなってしまいがちで、遠目で見ることを前提とする場合は144くらいまで落としても問題ない。
スコッチプリントと呼ばれる、壁やガラスに貼り付けるタイプの印刷物であれば、必要に応じて24くらいまで落とすこともあったりする。
あと、新聞広告などにおいては350だと高すぎるので、思いっきり解像度を落としてもかまわない。インクにじみの関係もあり、どうせ綺麗に印刷することは不可能だ。

逆に、モノクロ2階調(白か黒かのみ)の場合、ここは解像度を引き上げるほうが綺麗になる場合もある。
350推奨の印刷物でも、モノクロ2階調のものであれば600まで引き上げてみるのもいいかもしれない。特にパッケージ系などの特殊印刷では差が出るのでお試しアレ(どうやって?)

今から勉強するならどっち?

どっちも勉強しておいて損はないけど、今の時代は先にWEBを習得する方が有利なことは多いかなーと思う。
ある程度作れるようになったり、よりデザイン的なものや、アーティスト的なことに興味がわいたり、自分の製作物に付加価値を持たせたいとか、物理的な形に残したいと言った場合において印刷の基礎知識を学ぶとか。
WEBにすごく強く、デザインセンスも非常に高い人が意外にも印刷のことは不得手で、自分の作ったものを形にするって言うことに苦戦している姿なんかは思ったより見ることが多く、やっぱり、似通っていても違う部分はたくさんあるんだよなーとか思ってみたり。

意外に思っていたそれぞれの幻想

僕なんかはDTP上がりでWEBかじってる子なので、結構WEBデザイナーさんを尊敬って言うか、幻想持ってるところがあって、当然の事ながらデザインに関するものや印刷の知識とかもすごいんだろうなーって思ってたんだけど、案外印刷物作るのに戸惑ってる姿なんかをみたりしてびっくりしている。

逆に、WEBデザイナーさんから見たら、DTP上がりなら大抵のことはできるだろーみたいな気持ちも多少はあるんじゃないだろうかと。
でも蓋を開けてみればやっぱりそれぞれの領域が違うから、できることとできないことの差があって当然で、同じ業種でも相当な違いがあるんだから当然よなーって今更ながらの実感もあったりする。

でも、役割を把握しておくってものすごく大事で、最近はDTP業界もWEBに進出! みたいなノリで色々動いているんだけど、意外なほど上手に行ってないところが多いし、WEB屋さんも自作の創作物を形にするのに苦戦してる姿を結構見るしってことで、いかに相互で上手にやりくりできるかって言うことも考えたいなーなどと思ってみたりもする今日この頃とおっぱい。

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